やすらぎの川、みどりの丘

新潟県出身で北海道在住。自由な日々を求めて、毎日を生きる。妬まぬように、焦らぬように。

質問をするときに考えるべき方針と3つのポイント

他人のプレゼンテーションを聞いていても、特に意見やら質問やらを思いつかないことがある。僕が思うに、質問をすることは、意外に難しいことだ。だから、会議をしらけさせないためにも、あらかじめ質問の仕方を考えて、整理しておくことが有用だと思っている。

まず第一の方針は、とにかくたくさんの質問を考えることだ。これは、最初の発言と一見して矛盾しているようだが、そうではない。普通に思っているよりも、質問のハードルをグッと下げる必要があるということだ。質問を考えることは一種のブレインストーミングであり、質よりも量がものを言う。最初にたくさんの質問を考え、そのあとになって間引くという段階に入ればいいのだ。

また、質問を考えるときには、あらかじめポイントとなる思考フレームを持っていると、なお良いだろう。哲学者の野矢茂樹さんは、①情報の問い、②意味の問い、③論証の問い、という3つの問いの種類を挙げている。①用語の定義や具体例などを問うもの、②言葉の言い回しの意味を問うもの、③話の論理性を問うものである。僕の作った次の文章と、この試行フレームを使って質問を考えてみよう。


「近年、人工知能が大きなブームの一つとなっている。人間の脳を模倣、応用して作られた技術であるディープラーニングは、いずれ人間を超えるだろう。人間は人工知能の奴隷となるのだ」

①情報の問い(用語の定義や具体例を問う)
人工知能の定義は何か?
ディープラーニングは具体的に何ができるものか?

②意味の問い(言葉の言い回しを問う)
「人間の脳を模倣」しているとは、どのような意味か?
「人間を超える」とは、どういった状況を指すのか?

③論証の問い(話の論理性を問う)
なぜディープラーニングは人間を超えると言えるのか?
ディープラーニングが人間を超えたとして、なぜ奴隷になるのか?


簡単な文章ではあったが、いくらかの問いを考え、分類することができた。このようにして質問を考えた後に、話の根幹を問うものや、他人が聞いてためになるような質問を優先的にしていけばよい。